9月28日、京都市に提出! 「開発行為不許可の申入書」(本文) (3/4)
9月28日、桂坂の住民120名 バス2台 6000名の署名と共に京都市に
「開発行為不許可の申込書」提出。
「開発行為不許可の申入書」(本文) (3/4)
3 建築協定
(1) 桂坂地区では、協定地区が40数え、その区画数は3085に及び、ほぼ全域に近い区域が包摂されている。
この建築協定の一例として、「京都市西京区桂坂第4地区建築協定書」をみてみると次のような記述がある(抜粋)。
ア 建築物の敷地等は次の各号に定める基準に適合しなければならない。
(ア) 建築物の敷地面積は、160平方メートル以上でなければならない。
(イ) 1区画につき1住宅としなければならない。
イ 建築物の位置等は、次の各号に定める基準に適合しなければならない。
(ア) 建築物の外壁仕上面の道路(緑道を含む。)境界線からの後退距離は、1階については1.5メートル以上、2階については2.4メートル以上としなければならない。
(イ) 建築物の外壁仕上の隣地境界線からの後退距離は1.2メートル以上としなければならない。
ウ 建築物の用途、形態等は、次の各号に定める基準に適合しなければならない。
(ア) 次のaからdまで掲げる建築物以外の建築物は建築してはならない。
a.1戸建て専用住宅
b.診療所(獣医院を除く。)
c.巡査派出所、公衆電話所その他これらに類する建築基準法施行令第130条の4で定める公益上必要な建築物
d.イからハまでに掲げる建築物に附属するもの
(イ) 階数は地階を除き2以下とする。
(ウ) 建築物の最高の高さは10メートル、最高の軒の高さは7メートルを超えてはならない。
(エ) 建築面積は敷地面積の10分の5を超えないこと。
(オ) 建築物の延面積は敷地面積の10分の8を超えないこと。
(カ) 屋根の勾配は10分の3以上とすること。
(2) この建築協定の内容を本件土地に適用してみると、その違いは歴然としている。
本件マンションの敷地面積は3414㎡であるから、1区画160㎡以上の規制を適用すると、敷地一杯に住宅ばかり建てるとしても21戸、道路を取ればもっと少ない戸数しか建たないのであって、76戸という住戸数はあまりに多く、建物の規模が大き過ぎる。
建築物の高さ15メートル、階数5階、道路後退線等も、建築協定内容と大幅な隔たりがあり、周辺の地域と全く調和しないものである。
4 交通障害
(1) 本件土地の西側に隣接して水路が存しており、その用地(京都市西京区御陵大枝山町4丁目200番地の5の一部・以下「本件水路」という。)は京都市に帰属し、市が管理している。
この水路を渡るために通路橋が必要であるとして、京都幼児教室が占用橋を新築したが、本件用地に出入りするためには本件占用橋を通るしかない。
しかし、戸数76戸の住人、その車両、出入業者とその車両が、この1本の占用橋だけを利用するということになれば、混乱し、渋滞し、様々な交通障害を引き起こすことが避けられない。しかも、橋がロータリーまで12mと極めて近接しており、イズミヤの出入口にも近く、道路はカーブしている、という状況下においては、占用橋出入りの際に交通事故の危険が増大し、ロータリー進入道路の、またロータリー内の交通渋滞と混乱が生じることは明白である。
さらに、このロータリーは桂坂住民のあるいは桂坂外の住民の、通学、通勤、買物、散策の最も重要な径路に当たっており、朝夕にはたくさんの学生、通勤者、バス、マイカーが集中するのであって、危険が増幅するとともに、今まで、住民らが享受してきたロータリーのおだやかな落ち着いたなたたずまいと風景が失われることは必至である。
5 6000人の反対署名
(1) 桂坂学区の住民は、マンション業者によって、眺望景観が破壊され、住環境が侵害されるのは許し難いとして、反対署名活動を始めた。
反対署名の内容はつぎのとおりである。
桂坂マンション建設反対声明
私たち桂坂の住民は京都市西京区御陵大枝山町4丁目35番(本件用地)に建設が計画されている5階建桂坂マンションの建設に絶対反対します。
本件用地に中高層集合住宅を建設することは、住民の眺望権(眺望利益)、景観権(景観利益)、住環境権を侵害するもので許されません。
1 本件用地に住宅が建設される場合には、用途地域を「第一種低層住宅専用地域」とすること。
2 マンション建設業者と建築設計事務所は、本件用地における5階建マンション建築計画を白紙撤回すること。
3 本件用地に住宅を建設する場合は一戸建て住宅とすること。
(2) 平成19年9月28日現在、反対署名の数は6000人を超えた。有権者数が8000人といわれる中、その80%近くが反対の意思を表明しており、世帯単位で計算すれば90%を超えていることは間違いない。
これだけ多くの桂坂住民が、本件桂坂マンションの建設に反対していることを、京都市は重く受け止めて適切に対応することが今求められている。
(3) 景観の評価は難しいといわれている。同じ建物をみても、景観を破壊しているという人と、そうでないという人があり、人により、立場により異なる。マンション業者は必ず景観を破壊しないと強弁する。
景観破壊の有無程度(裏返せば景観利益の有無程度)は、最終的には裁判所、それまでは行政庁が判断するというのが、現在の法体系の下での考え方であろう。しかし、裁判所や行政庁は何を拠り所にして景観を判断するのであろうか。結局のところ、その地域、その地区に住む人々の意識と意思を第一義とするしかないのである。
景観を共有する桂坂の住民がどう受け止め、どう考えているかということが景観を考えるにあたって法的にも最重視されるべきなのである。
(4) また、景観のみならず、京都市の定めた桂坂地区計画では「自然環境との調和」、「コミュニテイの形成」、「用途の混在防止」等の方針が示されており、住宅にする場合は当該地区の周辺全域を占める既存低層住宅との調和を図ることが重要で、今回の5階建てマンションはこれになじまず、包括的に良好な居住環境の形成・誘導を図る観点から厳しく対処すべきである。
6 不法行為
(1) 景観の恵沢を享受する利益すなわち「景観利益」が、法律上保護される利益であることは判例上確立している。そしてこの景観利益に対する侵害に対しては、妨害予防、妨害排除、損害賠償を請求する権利があることも認められている。
最高裁判所 平成18年3月30日判決
東京地方裁判所 平成14年12月18日判決
東京地方裁判所 平成18年12月8日判決
(2) 建物の建築が第三者に対する関係において景観利益の違法な侵害となるかどうかは、被侵害利益である景観利益の性質と内容、当該景観の所在地の地域環境、侵害行為の態様、程度、侵害の経過等を総合的に考察して判断すべきである、とされている。
(3) 日本エスコン、さくら不動産は、ロータリー東北角の本件土地に、マンションを建ててはいけないとは書いてないという「抜け穴」に目をつけ、土地を購入し、5階建の建築物を建てようとしている。そして、周辺の景観に何ら配慮しようとしていない。
否、マンション業者は、周辺の環境はどういうものかについて十二分に理解していたことは間違いない。桂坂では美しい景観が保持され、沿道には街路樹が立ち並び、2階建の甍が連なる落ち着いた町並みを日々目の当たりできる。ここにマンションを建てれば、広がる眺望と美しい景観を第一のセールスポイントとすることができる。眺望と景観の付与価値があれば、マンションは高く売ることができる。業者はこのように考えてほくそ笑んだに違いない。
(4) 業者は、眺望景観に「タダ乗り」し、その付加価値をつけて「タダ喰い」し、これを売却して、はい、さようなら。儲けをかかえて「売り逃げ」しようとしているのである。後に残った、景観破壊、交通障害、住環境の悪化などの諸問題はマンションを売りつけた住人に押し付けスタコラサッサ、もう私らは関係ありません。このような理不尽なことが許されるのであろうか。
(5) 日本エスコン、さくら不動産、京阪都市設計のこのような行為は「企業倫理」に反するものであり、企業の「社会的責任」に背くものであり、企業の「環境配慮義務」に違反するものである。
いかに、企業に財産権、土地利用権があるとしても、日本エスコンらの一連の行為は開発権の乱用であるといわなければならない、そして、桂坂住民の景観利益を侵害する違法な行為、すなわち「不法行為」であるといわなければならない。












